1992年、私はタイ・アユタヤのワットサーキャオ孤児院で、3才から15才の2,000人の子ども達に出会いました。この子ども達は山岳少数民族で、タイの国籍を持たないため、政府の福祉政策が受けられず、劣悪な環境の中で数人のお坊さんとボランティアの女性が世話をしていました。怪我をして血を流しているのに誰にも助けてもらえない子、大きな子にご飯を取られてしまった子、私自身が5歳の子どもの母として、この孤児院の子ども達の光景に涙が止まりませんでした。
国が面倒を見ない子ども達、こんなことがあって良いのか。この驚きと涙が地球市民ACTかながわ/TPAKを作りました。そして今年20周年を迎えました。
この20年間、プロジェクトの運営は、小さなNGOだからこそできる活動に徹し、常に子どもや女性の立場に立った草の根の目線で展開して来ました。ひとつのプロジェクト地で長期的な活動を行い、子ども達や村人と親戚づきあいのような温かい人間関係を大切にして来ました。
このように長期に亘る活発な活動を続けてこられましたのは、いま、この会報を読んでくださっている皆さんのおかげです。心より感謝と御礼を申し上げます。
代表 近田真知子
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