パオ族の自治政府PNO(PaO National Organization)の前教育大臣から、他民族であるシャン族の村の小学校建設を手伝ってくれないかと打診されたのは、2年前である。パオ族の地域に学校が必要な村がまだたくさんあるにもかかわらず、なぜシャン族の村に??
この質問に前大臣は、「湿地帯にある村なので交通の便も悪く、たいへん困っているのです。」と答えた。民族間の支え合い、助け合いに感動した私たちは、二つ返事で承諾した。
そのパンルン小学校建設は、資金を大勢の会員さんや学校や団体のご協力をいただいた。湿地帯のため難航したが3月に完成、地球隊スタディツアー15名が22日落成式に参加した。
村の寺を中心に学校建設委員会を設立し建設は行われた。村人も建設資金の20%と村中総動員の労働力を提供した。落成式では僧侶(写真中央)が、いかつい顔に涙を流しながら「心より感謝します」と述べた。建設委員長からも「この日の感動は一生忘れません」と挨拶があり、この学校建設が村にとってどんなに大切なものであるかが分かった。建設委員会は、今後自分たちの力で橋を架けたり、設備を整えたり、学校のために努力を惜しまないと宣言した。
委員会を中心に村が団結することにより、コミュニティは今後内発的な発展へとつながっていく。国際協力の仕事の醍醐味はここにある。
写真:パンルン小学校の落成式は、地域の大きなお祭りとなった。
代表 近田真知子
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